------全体に関わるお話を伺いましたので、今度は実際どんな住空間にするべく研究・開発されているのか、具体的にお聞かせいただけますか。
「ではまず『温熱環境』『空気環境』という部分での心地よさについて話しましょう。
心地よさを実現する基本は、まず、"しっかり断熱して、開口部の性能を高める"ということに尽きると思います。
これで部屋や住宅の中の温度が保て、温度差の小さい住宅が実現できます。
同時に省エネ化も図れます。また、省エネルギーから見ると、"冬の日射取得"も大変重要です。そして、断熱性を高めるために、気密性を高める訳ですが、そうすると今度は空気汚染が問題になります。
『シックハウス症候群』って、聞いたことありませんか?
代表的な放散化学物質にホルムアルデヒドがありますけれど、これら身体に害のある物質の逃げ道がないんです。ヘアースプレーやマニキュアなども同じです。
つまり、私たちの研究というのはそうした相反する問題、不満の解消からはじまることも多いんですよ」
------断熱性能を高めるために気密性を高くすると、空気汚染が起こる。その相反する条件をどうしたら解消できるのでしょうか?
「そこで私たちは、研究所として現段階でひとつの答えを出しました。それは『マイルド・エアフロー』という商品となっています。
この商品の特徴は、給気した外気を特別な機械設備を使わずに暖めてから室内に導入する24時間換気システムです。
このシステムの威力は冬に大きく発揮されます。
皆さんも実感されていると思うのですが、どうも人は暑さより寒さに敏感で、夏の暑さは我慢できても、冬の寒さは我慢できないようです。
冬、せっかく暖めた室内に、冬の冷たい空気を直接入れるのではなく、暖めてから入れることで、温度のばらつきができるのを抑え、これによって「もっと暖房を・・・」と考えなくて済むようになり、電気代も抑える側に作用するわけです。
つまり、"温度差を小さくすることで体に優しく" "コストを抑えてお財布にも優しい"という両方のメリットを実現させました」
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