Column 住まいのコラム

Vol.32

2019年8月30日

メリットを生かして建てよう 今人気の「キューブ型の家」

デザイン・間取り

キューブ型の家は見た目以外も魅力がいっぱい

 わが家の「顔」となり、印象を大きく左右する家の外観デザイン。計画時には夢が膨らんだり、いろいろ迷ったりするものですよね。様々あるデザインの中で、このところ人気が高いのが「キューブ型」です。よくある三角の屋根はなく、箱型で1階と2階の面積が同じつくりの家がそう呼ばれているようです。呼び方はほかにも、箱型、ボックス型、スクエア型なども目にします。
 キューブ型の家の特徴は、なんといっても、シンプルでスタイリッシュなイメージ。余計な装飾がなくスッキリとして、クールなおしゃれさが人気の理由ではないでしょうか。
 見た目の魅力以外にも、キューブ型の家にはメリットがあります。凸凹のないシンプルな箱タイプの建物は耐震性能が優れていること。また、外壁の面積が少なく抑えられるため、コストを抑えられるのも取り柄です。さらに、整った四角形の土地に建てるなら、めいっぱい居住面積が取れるという利点も。加えて2階も1階と同じだけの面積が取れ、空間を有効に活用できます。

様々な特徴を理解して選択したい

 キューブ型の家には注意点もあるので、覚えておきましょう。ひとつは「軒」(屋根が外壁から張り出している部分)がないことで、雨が外壁に直接当たり傷みやすくなります。また、窓に「庇」がない場合も気をつけて。例えば、雨の日に窓を開けると吹き込んでしまうため、換気をしたくても開けられないということがあります。夏でも直射日光が部屋に差し込むことも、庇がないことによる弱点。ですが、これは窓の断熱性能が上がってきていることでカバーが可能です。
 屋根が平らなのがキューブ型の所以ですが、それが水はけの悪さにつながると、雨漏りを引き起こす原因になることがあります。ただ、外観上は平らに見せつつ屋根勾配を設けることも可能で、これも回避可能なリスクであるといえます。思い切って片流れの屋根にすると、デザイン的にもおしゃれにまとめることができますのでご一考を。屋根が平らで天井裏の空間がない場合、屋根に当たる雨音が、室内にダイレクトに響くのでは……と思うかもしれません。でも、最近の住宅は断熱・気密がしっかりしているため、さほど心配する必要はありません。

個性を主張しつつ街に溶けこむデザインの工夫

 1階より2階の方が小さい家と違って、キューブ型の家は外観に威圧感が出やすいものです。そこで、外壁の色を2種類用いて塗り分けたり、外壁材を部分的に貼り分けたりすることで面を分割すると、圧迫感は解消できます。
 複数の箱を組み合わせたかたちにすることでも威圧感は小さくなりますが、そうすると耐震性やコストパフォーマンスのよさ、つまりキューブ型のメリットが薄れてしまうので注意が必要です。
 新しい分譲地ではキューブ型の家も多いので、自分の家だけ目立ってしまうこともなく、圧迫感も気にならないでしょう。現代的・都市的な街並みに、キューブ型の家はよく似合います。
 キューブ型のメリットを最大限に生かしながら、人に自慢したくなるスタイリッシュなわが家を建てられたらいいですね。ポラスにも、キューブ型の住宅の実例がたくさんありますので、参考にしてみてください。


キューブ型の注文住宅 実例はこちら