Column 住まいのコラム

Vol.35

2020年3月12日

将来の可能性を広げる 賃貸併用住宅を考えてみよう

その他

賃貸併用住宅を建てることのメリットは?

 自宅の建て替えを検討している人には、自宅に賃貸住宅を併設させる「賃貸併用住宅」という選択肢もあります。そのメリットや気をつけなければならないポイントとはどんなことでしょうか。賃貸併用住宅の建築も請け負っているポラスグランテックの営業担当・内野 皓一(うちの こういち)さんにお話しを聞きました。
「メリットはやはり、家賃収入をローンの返済や固定資産税の支払いに充てられるということでしょう」と内野さん。賃貸物件と自宅を別々に建てるより、ひとつに合わせた方がコストを削減でき、土地を有効に使えるのが賃貸併用住宅の利点だといいます。家賃収入を前提に住宅ローンの借り入れ額を上乗せできる可能性も出てくるとのこと。建物全体に占める自宅部分の面積が1/2以上であれば、住宅ローンを利用することができ、アパート用の事業系ローンより金利を低く抑えられるそうです。

借り手から見た物件としての長所

 しかし、激しい競争にさらされる賃貸物件には空室のリスクも。オーナー住居を併設した賃貸物件は、借り手にとってはどんな価値があるのでしょうか。「オーナーが同じ建物内に住んでいることで、顔の見える関係性に安心感を抱く人にとって魅力になります。入居者が学生の場合は、その親の安心材料にもなるでしょう」。入居者との距離が近いことで、クレームやトラブルへの対応を不安に思うオーナーもいるようですが、きちんと管理会社を通せば負担を強いられることはないそうです。

空室を出さないための会社選びのコツ

 競争力の高い物件を企画するには、市場のリサーチをしっかり行い、ニーズにあったスタイルを選ぶことが必須。素人には難しいことなので、豊富なノウハウをもった会社に頼むのが成功への道と言えるでしょう。内野さんの所属するポラスグランテックでは、40年の土地活用の実績に基づいた最適なプランを提案。建てて終わりではなく、その後の経営のサポートやアドバイスもしてくれるそうです。グループ企業には賃貸住宅を扱う仲介会社・管理会社もあり、募集から管理を任せられるのもポラスの強みです。

計画の際に気をつけたいこと

 賃貸併用住宅は、自宅と賃貸を両方同時に建てるという特殊なケース。その2つは必要なノウハウが異なるので、双方の設計経験が豊富な会社に頼むのが理想的といえます。注文住宅と賃貸住宅、両方のスペシャリストが在籍するポラスグランテック。設計課の萬崎 佑策(まんざき ゆうさく)さんは、賃貸併用住宅の特徴をこう解説します。「他人が一つの建物の中で暮らす際に気を付けたいのは、プライバシーや音の問題です。木造は振動や音が伝わりやすいところがありますが、ポラスグループでは長年研究を重ね、優れた性能を確保しています。また、当社が得意としている重量鉄骨ならより快適な生活空間をつくることができます」。

重量鉄骨造の様々なメリット

 萬崎さんによると、重量鉄骨造には少ない柱・梁で大きな空間を支えられて耐震性が高いというメリットも。大開口や吹き抜けなどが自在につくれるので、自宅を開放的な空間にしたい、個性的な賃貸物件をつくりたいなどの要望にも対応できるポテンシャルがあるとのこと。間取りの自由度が高いゆえに用途変更も柔軟に行えるので、若いうちは上階に住み、高齢になったら1階をリフォームして住み替えるなど、可能性が広がります。プライバシーを守るには、玄関を異なる方角に配置したり、動線が重ならないようにするなど、間取りに工夫が必要ですが、その点でも重量鉄骨造の自由度がメリットになります。

実家の活用や二世帯住宅も可能性が広がる

 誰も住まなくなった実家の土地活用法としても、賃貸併用住宅は有効な手段のひとつ。今は住まなくてもいずれは戻るという場合、まずはすべてを賃貸住宅として建てて家賃収入を得、戻る際に一部を自宅にリフォームするというのも一案です。また、二世帯住宅であらかじめ一世帯分を賃貸にできるような仕様で建てておくと、先々一世帯分が空き家になったとしても変化に対応でき、無駄が生じません。

 将来に向けた選択肢のひとつとして、一度賃貸併用住宅を検討してみてはいかがでしょうか。


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