Vol.33
2019年11月11日
狭小地でも諦めないで!注文住宅で広々暮らせる家を建てる
狭小地なら土地代を抑えた分、建物にコストが掛けられる
小さな空間をつなげて広く感じさせるスキップフロア
限られた床面積の中で、室内に広がりをもたらす工夫として、「スキップフロア」があります。同じ階の中で床の高さに変化をもたせるつくりのことで、段差があることで視線が立体的に長く伸び、それが広さとして感じられます。また、壁による間仕切りを少なくした場合、段差で部屋同士が丸見えになることを防ぐことも可能です。段差を利用して床下収納やロフト収納をつくるのも有効な手段といえるでしょう。
例としてあげた住宅は、間口が5m以下、面積が90m²未満という細長い狭小地に建っています。段差をつけたリビングの床はベンチとして腰掛けられ、ソファが不要な分空間を有効に使えます。
スキップフロアの家の例
2階リビングとバルコニーでプライバシーを守って明るく暮らす
狭小地で更に3階建てが建築不可の地域では、どうやって広がりを得たらいいでしょうか。周りを建物に囲まれた環境の場合、1階はどうしても暗くなりがちなので、家族が長い時間を過ごすリビング・ダイニング・キッチンは2階に配置する方法も検討しましょう。屋根の勾配を利用して、天井を高くできるのが2階の特権。吹き抜け天井にして高窓を配置すれば、明るさや開放感を得ることができます。例に上げた家では、まさにそれが実現されています。天井の高さを生かしたロフトへの螺旋階段がインテリアのポイントに。さらに、大きめのバルコニーが外への開放感を与え、水平方向・垂直方向への広がりが考慮された好例といえます。
2階リビングの例
3階建てにしてビルトインガレージを組み込む
狭小地で駐車場のスペースの確保が難しいときは、建物にガレージを組み込むビルトインガレージがおすすめ。屋内に駐車できれば車の傷みも少なくなり、室内から直接行き来できる出入り口を設ければ雨に濡れないなど、メリットはたくさん。3階建てが可能なら、1階の大部分をガレージが占めても2、3階を居住スペースにすることができます。ガレージと建物に一体感をもたせるようなデザインにすると、外観の印象が良くなります。
ガレージハウスの例
外部の気持ちよさを味わえるルーフバルコニー
狭小地でまとまった面積の庭をつくるのは至難の業。しかし屋根の上なら広い外部空間を確保できます。空を独り占めできる快適なルーフバルコニーがあれば、家でのアクティビティがぐっと広がることでしょう。ただ、勾配がつくれないので雨漏りのリスクが高まるのも事実。しっかりと施工やメンテナンスができる、実績豊富な住宅会社を選ぶことが大事です。
ルーフバルコニーのある家の例